「あれ、なんだっけ」

一介の人の妄言と出来事

「ロマンスは帰り道にあり」

 と、友人がキャッチーなことを言ったものだから思わずこうやってタイプしている。

 

 帰り道のことをやたら覚えているのはなぜだろうと思ったのだが、裏を返せば、帰り道にそういった心を動かされるような出来事が発生するのだろう。きっと行きの道より心に余裕があるからなのだろうか?帰り道が別れる時に、人波と一緒に降りていく自分へぽんぽんと肩を叩かれて、目が合うことや、控えめに手を挙げて別れること。ギリギリまで目で追って、相手も振り返って姿を確認しようとしてくれる昂揚感、何とも言えないなあ。