「あれ、なんだっけ」

一介の人の妄言と出来事

変化

久しぶりに会って話を、相談をしたら、変わっていた。

いや、自分が(自分も)変わったのだろうか。

寄り添ってくれるのがとても上手で、内心を小説のような言い回しで話せる、言葉をよく噛みしめて使うことができる人だった。

自分がその人と出会った時よりも、悲観的になったからだろうか。

その人が社会にもまれたからなのか。恋がそうさせたのか。

 

もう少し自分から明るく自信満々にいればいいじゃん

働けばいいんだよ

 

そう言葉のナイフを深く深く突き刺され、

 

随分辛辣なこと言うようになったでしょう

と、細く笑みを浮かべて告げた言葉で、抉られた。

 

哀しく、辛くなってしまった。

吐露できる関係性にはもう戻れないかもしれないと、

どこかで悟ってしまったことに。

 

ふと、流れてきたYouTubeのショートが、目に留まった。

 

強くなることはないです
弱い自分に苦しむことが大事なことなんです
人間は元々弱い生き物なんです
それなのに、心の苦しみから逃れようとして強くなろうとする
強くなるということは鈍くなるということなんです
痛みに鈍感になるということなんです
自分の痛みに鈍感になると、人の痛みにも鈍感になる
自分が強いと錯覚した人間は他人を攻撃する
痛みに鈍感になり優しさを失う
いいんですよ、弱いまんまで
自分の弱さと向き合い、それを大事になさい
人間は弱いままでいいんですよ、いつまでも…
弱い者が手を取り合い、生きていく社会こそが素晴らしい

 

聖者の行進 8話 演者:いかりや長介

 

嗚呼、痛みに鈍くなってしまったのだな、と。

自分のことを悲劇の主人公のように言い、相手を悪く扱うのは、周りから甘えていると言われそうだけれどもそう思ってしまった。

ごめんよ、友人。みっともないよな。

こんな奴のことなど、忘却の波に棄ててくれ。

 

確かに今の状況はとても苦しいけれど、

自分の弱さに向き合うことは辛いけど、

それが真の優しさへと昇華すると信じたい。