「あれ、なんだっけ」

一介の人の妄言と出来事

静かで楽しいお酒

 どうやら一番お酒の種類が多いのではないかという場所に案内された。お酒だけで9000円近く買ってレジで金額を見て2人で思わず顔を見合わせる。

「おおーん、やるやん」

「割り勘ね」

「はいよ~、……てっきり奢ってくれるかと思ったのに?」

「じゃあ、食べ物おごってくれるならいいよ」

とのことで本来4500円位払わなければならないところを1500円ほどで収めることができた。

 おじいちゃんから正月に貰ったという相当高い日本酒を飲ませてもらったが、確かに飲みやすいし貰い物で飲んでいるものよりもっと層がある味をしていてはいたが進んで飲みはしないかもしれない。貰い物レベルでいいや。

 あとは、

・日本酒のスパークリン(すず音)

・カシスのビール

・40度のウォッカ(冷凍庫にいれていたのだけど少しとろっとしていた。二口ぐらいぐっと飲みほしてしまうのでやばいなと言われる。)

・合宿の貰い物の安い梅酒

・甘いストロベリーリキュール

・杏子酒

・とてもおいしかったモーツアルトというチョコレートリキュール。

 チェイサーはジャスミンティ。おつまみはチータラ、ピスタチオ、牡蠣のオリーブオイル漬け、ピクルス、オリーブ、ビーフジャーキー。

そして一口もらえたお手製の角煮が凄く柔らかくて、譲らない1時間の煮込みは功を奏していた。

 

 普段寡黙な人で飲んでいても寡黙には違いないけれど酔うとどこかオーラが馴染みやすくなることと何だかんだ頭がおかしくなっているのが特徴だ。ちなみに今回の喫煙は3本で終わっていた。恋愛話をしたのもおもしろかった。家がここから近いと言ったら住所を調べてお気に入り登録し始めて、終電逃して家に押しかけるために首洗って待っておけと送りつけようとしたり、ここから駅までの時間を聞いたら真顔で100分と言い放って、腕相撲までした(案の定負けた)。

 どうやらなんの話でも笑ってくれるところが好きで、一緒にご飯に行きたいのに日付を決めさせてくれない。嫌われてるのかもしれないと聞いて ひゅう、青春だあ。とにやにやとしていた。

 なんやかんだ互いのSNSを内緒で見ているところがあって(カミングアウトした)この人との関係も面白いなと心から思う。

 そしてパーカー。自分がほしくてほしくてどんなにメルカリを探してもなかったものを買うことにした。どうやら自分のしたいファッションとはずれてしまっていて最近着ていなかったようだからWin-win。代わりに自分が着倒していく所存だ。それでいてもトータルで3500円。安上り万歳。静かで楽しいお酒。