「あれ、なんだっけ」

一介の人の妄言と出来事

The Strawberry Sundae

 彼女と夏に遊びに行った時のこと。かねてから行きたいと思っていた喫茶店に入ることができた。駅の真ん前だというのに何故だか入る勇気が出なかった所だ。

 窓際の席で凍えるような冷房とたばこの匂いで満ちていた。メニューを見るとパフェが並んでいる中で唯一のサンデーの文字に最終的につられて注文。苺のアイスだなんていつぶりに食べただろう。片手に収まるほどしか未だに食べていないような気がする。思ったよりもはるかに苺の味がするアイスで、甘酸っぱさがとっても美味だった。少しずつバニラアイスやホイップクリームと一緒に食べてどの組み合わせが美味しいだろうと実験もどきをしていた(結構日常でも食べ物の実験もどきはする)。

 

 今はすっかり寒くなりつつあって、最高気温が20℃を越えない日もしばしば出てきた。ちなみに今日は22/10℃らしい。半袖に分厚い上着を羽織って出ようと思っているけども、風邪は引くつもりはさらさらない。

 彼女の待ち受けのスクリーンショット(赤の背景に素朴で家で食べるようなホットケーキの写真)が送られてきた。良かったら、と僕にはそのホットケーキの写真と緑の背景に喫茶店で出てきそうなプリンの写真を送ってくれた。昔よく食べに行った店から譲り受けた食器をふと思い出す。

「この器にプリンを乗せたいんだ、見て欲しい。」

「あ、それを見たら君が食べていたサンデーを思い出した。」