「あれ、なんだっけ」

一介の人の妄言と出来事

代名詞

 自分は代名詞がない。

 

 最近そのことを考えるようになった。今、学生という肩書きはある。だけども、代名詞ではない。自分の周りは本当に打ち込んでいる人が多い。演じること、曲をつくること、ゲームをすること、ピアノを弾くこと、恋愛をすること。何かしらに打ち込んで上達しようと考えている友人たち。

 代名詞を持っているその人たちは輝いて見える。どんなに逆境であっても、苦しい状況に立っていると分かっていても輝いて見えるから狡い。単純な嫉妬だ。

 せいぜいやれることは勉強と友人とコミュニケーション。その人たちはきっと趣味の延長線で代名詞が生まれたんだろうなあ。そのようなものが自分の心の中に存在しているのかもはや分からない。

 勉強のできる真面目なやつ。という何とも脆い代名詞は付けられたくない。もっと心底を具現化できるいい言葉がないものか。第一に、ある種自我がないから代名詞がつけられないのかもしれない。そうか、みんな芯を強く持っているから代名詞が生まれるのか。

 

 自分には一体どんな代名詞が付くのだろうか。己はどこにある?